Q、消費税が上がると薬局の窓口負担は上がるのですか?

Pocket
LINEで送る

始めてきた方は「このブログを通じて医療従事者と患者さんに伝えたい想い」をお読みください。

消費税が薬局の窓口にどう反映されるかということは良く聞かれるので、それに関する疑問点と回答を整理していこう。

消費税が上がると薬局の窓口負担は増えるのか?

薬局関係者にはアタリマエのことなのだが、良く聞かれるので書いておこう。
答えは、消費税が上がっても薬局の窓口負担は変わらない。

消費税法では、保険医療費は非課税と規定されているので、患者さんが薬局で支払う一部負担金に消費税はかからない。ただし、衛生用品など保険外の商品には課税される。

増税分はどこが負担しているのか?

消費税は薬局が薬を仕入れる時の納入価には反映される。買値には反映されるのに、売値は国で決められているので反映できない。つまり、消費税が上がれば上がるほど薬局がとれる利益が減る。それで経営困難になる薬局が増えている。いや、薬局に限ったことではなく多くの医療機関でそうである。それは、国税庁のホームページを見れば分かる。

薬局とて小売業という側面がある。世の中に流通しているあらゆる商品が、仕入れ値と販売価格の差で儲けを出している。仕入れ値に利益分をのせられなければ商売にならない。薬局の消費税負担は現状(消費税8%)では売上げ高の4〜5%前後を占めるとされているが、これが10%に増税されるともっと巨大になる。

一般的な薬局の利益率が3~5%であることを考えると、いかに増税で資金繰り困難な薬局が増えるかは想像に難くない。
もっとも、スケールメリットがある(沢山かって買いたたける大きなところ)はそのマージンがもう少し大きいだろう。経営者だと、この数%がいかに大きな影響を及ぼすか実感されているのでは?実際に過去に増税のタイミングで身売りを余儀なくされた薬局は沢山あった。少なくとも、近所の薬局で急にチェーン店の看板に変わったところをいくつもみかけている。

増税分を負担するのが医療機関のみでは不平等ではないか?

それでは、不平等ではないか!という向きもあるので、増税時には厚生労働省は課税できない保険収入の消費税相当額を
「診療報酬や薬価に上乗せした」と説明する。

確かに、薬価は「市場実勢価格に消費税を加味し、さらに調整幅を加えた額」とされている。従って、今後も増税が見込まれるのであれば、理屈上は薬価があがることにはなるはず。であるのだが、消費税引き上げの後は考慮されても2年に1度ある薬価改定で薬価が引き下げられていっているので負担額の補填分がうやむやになりつつある。2016年4月の薬価改定でも引き下げが取りざたされている。

薬価や調剤報酬の引き下げによる収入減、消費税負担による利益減少。先日、薬剤師会の新年会に出席する機会があった。そこに来ていた議員の方が「今のままいけば、計算上では世の中の4割の薬局が遅かれ早かれ生き残れなくなる試算が出ている」という話をされていた。もちろん試算は試算であってその通りになるとは言えないが、薬局の数はコンビニより多いなどと揶揄されるほどだ。

このリスクに耐えうるには、処方せん枚数自体が増やす、技術料を確実に算定する、薬価差益に頼らない収益構造を確立すると言った部分が大切というのが一般論。現実にはそれらをどうするかが問題。締め付けられる中で、収益構造を作る為の投資が出来るのだろうか。新しい価値創造に投資できる余力を与えたとしたら国はどう変わるのだろうか。それは分からない。

↓ ↓ ↓この記事に共感した、面白かったらこちらをクリック!
dqranking  dqmura

 ご案内

講演、取材についてご相談、お申込み

薬についてのご相談

薬局のお悩みについてご相談

↑トップページに戻る

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

Translate:

アーカイブ

ar

おすすめメディア集

hymkbanner

セールスが苦手だからこそ、出来る!作れる!売り込まないセールス設計とは、お客様から選んでいただける体制を作れればいい。その体制は、あなたのビジネスの「強さ」と「違い」を作り出し、活かすことで構築できる。その構築方法をお伝えしています。

ファーマシストフロンティア

私も連載している人気マガジン。広告によって編集内容が左右される従来の雑誌とは一線を画し、実相を探求したウェブマガジン。必要とされる薬剤師になるための必読書、それが『ファーマシストフロンティア』です。

お問い合わせ

インバウンド003

facebookページ(いいねを押していただけると励みになります!)

PAGE TOP
Translate »