どうすればしゃっくりは止まるのかー薬としゃっくりの関係ー

Pocket
LINEで送る

始めてきた方は「このブログを通じて医療従事者と患者さんに伝えたい想い」をお読みください。

前回は、しゃっくりがなぜ起こるのか、その機序と原因について触れた。今回は、具体的にしゃっくりを止める方法と薬による治療についてまとめていく。

どうすればしゃっくりは止まるのか

驚かすとしゃっくりが止まるのは何故だろうか。基本的にしゃっくりは、体内に二酸化炭素を保持することで横隔膜をリラックスさせれば止めることができると考えられている。従って、息止めなどによって動脈血の二酸化炭素分圧(PaCO2)を上昇させると効くわけだ。

しかし、しゃっくり自体不随意運動で、意識的に息を止めていても出てしまうので、いろいろ工夫がなされる。鼻咽頭と脳から胃まで走っている迷走神経を刺激してしゃっくりを減らすテクニックがある。

そんな方法をいくつか列挙する。

•コップ一杯の水を一気に飲む
•誰かに驚かしてもらう
•舌を強く引っ込める
•レモンをかじる
•水でうがいをする
•コップの反対側から水を飲む

例えば、驚かす。これは、驚いた瞬間に息をのむので呼吸がとまり、しゃっくりも止まる。ただし、しゃっくりが出る瞬間を見計らって驚かす必要があるので、タイミングが難しい。鼻をつまんで水を飲む。これは、やってみると分かるが、難しくて緊張が高まり息も止めるのでよく効く。

しゃっくりを止める薬はあるのか

長時間しゃっくりが続くと、身体を衰弱させる原因にもなりうるので、止める必要がある。しゃっくりの発生にはドパミンニューロンが関係していることが分かっている。因みにドパミンは、意欲、学習、ホルモン調節、運動調節などにも関わっている。それで、ドパミン受容体に拮抗する作用がある薬が使われることがある。具体的には、
•クロルプロマジン(コントミン)
•メトクロプラミド(プリンペラン)
•ハロペリドール(セレネース)
などである。※括弧内は商品名
しゃっくりの治療薬として保険適用となっているドパミン拮抗薬にはクロルプロマジン(コントミン)がある。抗がん剤を投与したあとに、5秒おきにしゃっくりが出て止まらずつらかったという人に会ったことがあるが、コントミンを飲んだら良く効いたと言っていた。

副作用としてしゃっくりを起こす薬剤

薬剤の副作用としてしゃっくりが起こる場合もある。例えば、
•胃酸の逆流を抑える薬
•ジアゼパム(セルシン)、アルプラゾラム(ソラナックス、コンスタン)、ロラゼパム(ワイパックス)などを含む多くのベンゾジアゼピン系薬剤
•パーキンソン病用のドパミン刺激薬であるレボドパ、
•ニコチン(喫煙)
•抗がん剤の吐き気止めに使われるオンダンセトロン(ゾフラン)
など。

しゃっくりの抑制系としてGABA(γアミノ酪酸)系がある。お酒を飲んだり、全身麻酔をかけたりした場合も、この抑制系が抑制されてしまってしゃっくりが出やすくなる。そんな時、GABAを刺激する作用のある薬、ガバペンチン(ガバペン)、バクロフェン(リオレサール、ギャバロン)などが使われる場合こともある。もちろん、大抵の場合しゃっくりは無害なので放置しておけば改善するのではあるが。

【参考】
NHS choices “Hiccup”
WebMD “Hiccups Topics Overview”

↓ ↓ ↓この記事に共感した、面白かったらこちらをクリック!
dqranking  dqmura

 ご案内

講演、取材についてご相談、お申込み

薬についてのご相談

薬局のお悩みについてご相談

↑トップページに戻る

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

Translate:

アーカイブ

ar

おすすめメディア集

hymkbanner

セールスが苦手だからこそ、出来る!作れる!売り込まないセールス設計とは、お客様から選んでいただける体制を作れればいい。その体制は、あなたのビジネスの「強さ」と「違い」を作り出し、活かすことで構築できる。その構築方法をお伝えしています。

ファーマシストフロンティア

私も連載している人気マガジン。広告によって編集内容が左右される従来の雑誌とは一線を画し、実相を探求したウェブマガジン。必要とされる薬剤師になるための必読書、それが『ファーマシストフロンティア』です。

お問い合わせ

インバウンド003

facebookページ(いいねを押していただけると励みになります!)

PAGE TOP
Translate »