リンー体調を整え、スポーツのパフォーマンスをあげるエネルギーの元ー

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始めてきた方は「このブログを通じて医療従事者と患者さんに伝えたい想い」をお読みください。

リンって何ですか?って唐突に話題になった昼休み。生化学を少しかじった人にリンについて語らせたら止まらないよ。そんなリンリン語っててもウザい人確定なので、多くは語るまい。

体の中におけるリンの位置づけ

まず、栄養素には炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル、色素系栄養素(ファイトニュートリエント)などがある。最初の5つを五大栄養素と呼んだりもする。

リンはそのミネラルの中でもカルシウムの次に多いメジャーミネラルだ。リンは通常、大人の体内には約600gある。かなり多い。体内のリンの約85%は、カルシウムと結びつきリン酸カルシウムとなり歯や骨を形成する。カルシウムとリンはお互いのバロメーターであり、この比率が体内では精密に保たれている。

残りの20%は、細胞の内部、血液、脳神経細胞、筋肉、臓器などに存在しており、全ての体の組織において重要な役割を果たす。血液100ml中には約40mgのリンが含まれているから 、約0.4%の含有量だ。

リンは、脂質、たんぱく質や糖質の利用を含むあらゆる生体内化学反応に関わる上に、全ての細胞の基本構造の一部でもある。

生体におけるリンの役割

リンの役割は大きく分けて2つある。

1、体内の大事な物質のパーツになる
リンは生体のエネルギー源であるATPのパーツとなっている。ATPはAdenosineTriPhosphate(アデノシン三リン酸)の略称だ。栄養素をとったら代謝という変換過程を経ることで、我々は生きている。この変換を実行するには、酵素、ビタミン、ミネラルが必要であるが、もう1つ大切な要素がある。

それが、エネルギーだ。このエネルギーがどこから来るのかと言えば、ATPである。ATPは化学反応のエネルギーとなる。また、文字通り人間の日常の仕事の為のエネルギーともなっている。

2、からだのコンディションづくり
リンは体液のコンディションづくりにも一役かう。たとえば 、血液のpHは7.4であるが、血清 、だ液 、母乳は6.5だ。こうした体液濃度はいつもほぼ一定に保たれているが 、これはナトリウムやカリウムだけでなくリンのおかげでもある。

もしも一定に維持できなければどうなるのか?アルカリ性が強くなれば 、細胞のなかのDNAが損傷するし、たんぱく質(臓器)や骨が機能しなくなる。こうして 、さまざまな障害に襲われる。具体的には食欲不振、骨痛、嘔吐などが初期症状として出る。

リンと副甲状腺ホルモンの大事な関係

食事中のリンの約70%は小腸より血中に入る。リンが欠乏していない限りは、吸収されたリンのほとんどは腎臓より体外へ排出される。欠乏状態の時は自動的に吸収が上がる。

リン濃度を主にコントロールしているのは副甲状腺ホルモンである。このホルモンは尿中へのリンの排泄量を増やすことで濃度を保つ。また、副甲状腺ホルモンはカルシウムに対しては逆に、腎臓からの排泄を減らすように働く。

つまり、カルシウムとリンのバランスは副甲状腺ホルモンがとっている。カルシウムが低ければリンが高くなり、カルシウムが高ければリンが低くなる。リンが過剰になるとカルシウムの欠乏症を起こすこともある。

なお、カルシウムの調節に関わるカルシトニンというホルモンは、リンの尿中排泄を増やす。

スポーツとリン酸の関係ースポーツのパフォーマンスを簡単にあげる方法ー

スポーツ競技のコーチの中には、激しい運動をする前にリン酸を飲むことを推奨する人がいる。人が筋肉を使って激しい運動をするとき 、血液による酸素の供給だけではとても間に合わない。そこで無酸素状態でATPをつくって筋肉を動かすエネルギ ーにするが、このときに 、筋肉には大量の乳酸が蓄積する。

では、どうやれば乳酸を取り除けるのだろうか ?

答えは、乳酸をリン酸と反応させることである。つまりリン酸のドリンクを飲めばよい。

リン酸のドリンクとは何か。むずかしく考える必要はない。これは、ソーダ水、コーラ、ミルクココアなどである。グラップラー刃牙という格闘漫画では主人公の刃牙(バキ)は、試合前に炭酸を抜いたコーラを一気飲みする。それで、効率的なエネルギー産生と疲労除去ができ、パフォーマンスが上がるという描写がある。スポーツ競技前にコ ーラやミルクココアを飲んでみるのは一案としてありうる。あの漫画はこんな科学的なことを学べるような学べないような(笑)。

リンに関する要点まとめ

•リンを多く含む食品
卵の黄身、チーズ、アジ、イワシ、スジコ、玄米、精米、べーコン、ワカサギ、ニシン

•リンの働き
からだでの働き歯や骨をつくる 、ATP、遺伝子や細胞膜の原料 、血液やリンパ液の酸性とアルカリ性をコントロール 、浸透圧を一定に保つ

•1日に必要な摂取量
1.2g (ニシン一匹 )

•欠乏症(基本的にはまず起こらないが)
不足すると歯や骨全体が弱くなる

•過剰症
過剰のときどうなるかあごの骨がとくに弱くなる

【参考書籍】
•The Vitamin Book
 Harold M. Silverman, Joseph Romano, Gary Elmer 著
•病気知らずのビタミン学 生田哲 著

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