ACE阻害薬及びARBの適応外使用(認知症、糖尿病、肺炎予防)

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ACE阻害薬とARBについてシリーズで書いてきたが、適応外処方についていくつか紹介する。

認知症

脳内移行性が確認されているACE阻害薬としてコバシル(ペリンドプリル)とカプトリル(カプトプリル)がある。認知機能低下の原因の1つである脳内ACEの阻害により非移行性のACE阻害薬よりもアルツハイマー発症が有意に低下するのではないかという報告がいくつかある(一例として、BMJ Open. 2013 Jul 25;3(7))。

脳移行性のあるARB、例えばディオバン(バルサルタン)などもアルツハイマー病の新規発症を抑制し、認知機能の低下を抑制する効果があるのではないかと言われている(Br J Clin Pharmacol. 2015 Feb; 79(2): 337–350.)

糖尿病

ARBの1つミカルディス(テルミサルタン)でHbA1cが下がるという報告がある。高血圧と糖尿病合併時などの1つの選択肢となりうる。

誤嚥性肺炎の予防

ACE阻害薬の服用によりサブスタンスPの分解が阻害される結果、誤嚥性肺炎患者の嚥下反射が正常化するという報告がある。ACE阻害薬の副作用として有名な空咳だが、咳嗽反射が低下した高齢者において咳反射が改善する。脳血管障害のため咳嗽反射が低下した高齢者にACE阻害薬を投与すると咳反射も改善することが知られている。アジア人、脳血管障害の患者群において特に肺炎及び肺炎による死亡が減るとされている(BMJ 2012;345:e4260)。

嚥下機能が落ち肺炎リスクが高まっている高齢の高血圧患者では特にACE阻害薬の方が良い適応であろう。また、総死亡においてもACE阻害薬の方がARBよりも減らす傾向にある(Eur Heart J. 2012 Aug;33(16):2088-97)ことを踏まえると価格効果を勘案してもARBを第一選択で使うのはかなり違和感がある。

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