【血圧降下剤】チアジド系利尿薬の降圧効果と副作用/ARB+チアジド配合剤の注意

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血圧を下げる利尿薬として良く使われるものに、チアジド系利尿薬(英語の発音からサイアザイドど言う場合もあるが、ここではチアジドで統一する)がある。ただ、チアジド系類似薬の方がチアジド系利尿薬よりも若干降圧作用が大きいとされる。両者の代表的な薬剤として、ヒドロクロロチアジド(商品名:ニュートライド)とインダパミド(商品名:ナトリックス)がある。2014年のコクランレビューでは以下の降圧効果が得られるとされている。
チアジド_インダパミド_降圧
なお、レビュー内では他の利尿薬も比較されているのだが、日本で販売されている薬剤に絞って表を作成した。表を見ると分かるのだが、降圧効果に用量依存性はない(量を増やすほど効果が大きくなるというわけではない)。

チアジド系の利尿薬には使用するにあたって降圧作用以外に留意しておくべき事項がいくつかある。特に配合剤の使用時に以下に紹介する3つの留意事項が見落とされがちなので意識しておきたい。念のため書いておくと、ARB+ヒドロクロロチアジドの配合剤としてプレミネント配合錠、コディオ配合錠、エカード配合錠、ミコンビ配合錠がある。

1、低ナトリウム血症
チアジド系の作用として尿中へのナトリウム排泄作用がある。これが強く出ると、重篤な低ナトリウム血症を招く場合があり、添付文書の「重大な副作用」にて注意喚起されている。食欲不振や吐き気などの初期症状と伴う場合もあるが、特異的な症状ではなく血液検査をしないと発見が難しい副作用でもある。可能性が疑われる場合は、すぐに血液検査を提案して良いと思う。

2、重度の腎障害のある患者には、使用不可
チアジド系利尿薬は、腎機能が重度低下した患者に用いることはない。冒頭の表をみても分かるように、基本的に薬効は弱く、十分な利尿効果が得られない上に腎障害を進行させるためである。重度腎障害のある患者にループ系の利尿薬と併用で用いられる場合もあるが、例外だ。また、ARB+チアジド系利尿薬の配合剤では、「無尿の患者又は血液透析中の患者」が禁忌となっている。腎機能を確認しながら使うことが大切となる。

3、光線過敏症
これも説明が漏れてしまいがちだが、服用者に説明しておくことで予防できる副作用である。チアジド系利尿薬による光線過敏症は、一定量の薬剤服用と日光により誰にでも発生し得る。サイアザイド系利尿薬及びその配合剤を服用している患者さんは、直射日光をなるべく避けたり、特に日光に当たった部分の皮膚の変化に注意するようにした方が良い。

【参考文献】
Cochrane Database Syst Rev. 2014 May 29;(5):CD003824.
Blood pressure-lowering efficacy of monotherapy with thiazide diuretics for primary hypertension
Vijaya M Musini,Mark Nazer,Ken Bassett,James M Wright
•各薬剤の添付文書

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