有給休暇の買い上げは可能なのか

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始めてきた方は「このブログを通じて医療従事者と患者さんに伝えたい想い」をお読みください。

以前とある薬局開設者の方と話していたときのこと。都内の一等地に薬局を設立したのだが、いざ人を採用しようとなったら薬剤師が雇用できずなかなか開業できなかったという(ご自身は薬剤師資格をお持ちでないため、自分ではできない)。

それで、ようやく1名薬剤師を雇えることになったまでは良かったのだが、通常よりも高い相場で給与を支払うことになったようである。それはそれで、経営者として悩みの種だとは思うが、労働者側からしても1名しかいないといざ休みを取りたい時にとれない。

このようなケースは恐らく多くの薬局が抱えている問題であると思われる(人員が確保できないというのは薬局に限った問題ではないけれど)。

有給休暇を買い上げることはできるのか

それで、「有給休暇を取得させたいが、人手不足で休暇中の人員確保が難しい場合に、経営者が有給休暇を買い上げることはできるのか」という疑問が生じる。

少し調べたところ、

有給休暇の取得は、労働者に認められた権利なので、経営者が有給休暇を
買い上げこれを理由に有給休暇を与えないことは違法

(昭和30年11月30日付け基収第4718号)

ということのようだ。

ただし、事後調整として、
1、有給休暇を取得しなかったために時効消滅(権利発生から2年)する分を買い上げる
2、退職などにより権利が消滅する未消化分の有給休暇を買い上げる
ことは認められている。

有給休暇の買い上げ額はいくら?

では、有給休暇のお買い上げ額はいくらなのだろうか。買い上げは任意で行われることなので、特別な定めはないようだ。経営者の判断で自由に買い上げ額を設定する。

ここで、買い上げ額を著しく高額にしたりすると、労働者がそれを目的に有給休暇を取得しなくなる恐れがある。これでは、「労働者の心身の休養を図る」という有給休暇の主旨から外れてしまい問題となる。

こんな時に有用な積立年休制度

そこで、「積立年休制度」というものを導入する企業が増えている。

これは、時効で消滅する有給休暇を積み立てておいて、けがや病気で欠勤するときにのみ有給休暇として使用できるという仕組みである。もしもの時に利用できるので従業員にとっても安心材料になる。

積立年休は退職とともに失効することから、従業員にとっては同じ職場で勤続するモチベーションにもなる。積立年休制度も任意であり、積立方法や積立日数の限度、利用条件を就業規則などで自由に定められる。従業員への福利厚生の一環として検討しても良い仕組みだと思う。

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