栄養は薬の代わりになりうるか

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始めてきた方は「このブログを通じて医療従事者と患者さんに伝えたい想い」をお読みください。

栄養は薬の代わりになりうるかと時々聞かれる。
究極的には医食同源という言葉にあるように、食事で健康を保てれば良いと思うし
そこに異論のある人はそういないと思う。

最初から予防に取り組んでいる人はともかく
既に重度の疾患で薬物治療中の人の
日々扱っている薬を栄養に代替するには労力的にも無理があると思う。
そう都合よく代替出来るものではないというのが率直な感想だ。

例えばパキシルという薬がある。
抗うつ薬として最も良く使われるのが、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬と
呼ばれるものでパキシル、ジェイゾロフト、ルボックスなどといったものがある)で、

これらの薬を飲んだ女性がナイフもって暴れたり、若い男性が他人をさして逮捕されるなど
イギリスでもニュースになったことがある。
原因と疑われる自殺や自殺未遂も報道され
欧米ではSSRIは飲むと興奮する薬、暴走する薬として有名だ。

SSRIについて簡単に説明しておこう。
まずセロトニンは脳内の神経伝達物質の一つで
幸福感を保ったり、心のバランスを整える作用がある。
このセロトニン濃度が下がるとうつ病になりやすいという仮定のもと
セロトニンの再吸収をおさえる=脳内セロトニン濃度をあげる
というのがSSRIだ。

このグループの薬は古い抗鬱薬(三環系)に比べて
耐え難いほどの副作用は少ない。
またうつ病のみならず神経症にも効くので汎用性もある。

このグループの薬で最も使われるのがパロキセチン
(商品名パキシル)で「この薬のおかげで救われましたよ」
という患者さんも実際多く目にする。

反面、中々やめられない薬でもある。
薬が切れると明らかに「切れた感覚」があり
「薬のおかげで症状が出なかったのか」と自覚できてしまう。
それで服薬中断率が低かったりする。

こんな薬はそうない。

さてこれを栄養的側面から捉えると話が変わる。
そんなに煩わしい副作用や扱いの注意があるならばセロトニンの材料となる栄養素を
とれば副作用なしで気分が保てるではないかという発想になる。
それがトリプトファンだアミノ酸だということになる。

もちろん栄養からのアプローチは長期的な取組みが必要になるし
いわゆる科学的根拠に完璧に支持されているかというとそうも言えない。

これが切れ味よく機能するとも言えないが、論理としてはよさそうに思える。

栄養や薬のみではなく生活習慣、環境の改善で良くなることもある。
治療にはそうしたことを併行して進める期間が必要なこともあろう。

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