現役薬剤師が教える、薬に頼らない!花粉症対策7選

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始めてきた方は「このブログを通じて医療従事者と患者さんに伝えたい想い」をお読みください。

季節柄よく質問のある分野なので花粉症についてまとめよう。薬物治療に関しては次回に譲るとして、その前に一般的にできる対策を7つ紹介しよう。筆者も軽度の花粉症のようで、最近鎌倉に散歩に行った際にスギ林の近くを歩いていたらついに症状が出始めてしまった。

アレルゲンを避ける・防御装備を整える

花粉症に限らず、アレルギー性疾患においてはアレルゲンを避けるのが基本だ。診療ガイドラインにだってそういう趣旨のことが書いてある。マスクやめがねは基本。そして、忘れがちだが帽子も有効だ。髪の毛に花粉が落ちるのを回避するためだ。材質はなるべくつるつるしている方が望ましい。家の中に花粉を持ち帰らないようにする。花粉を玄関の外で払おう。窓は閉める。外で服を乾かさない。シャワーを浴びるのを寝る前にするなどの工夫が考えられる。 因みに、マスクだと見た目的にどうなのということで、鼻の中に挿入するノーズマスクというものまで売られているがアマゾンのレビューは随分低評価である。

鼻への刺激は控える

花粉症の時期は鼻の粘膜が敏感になる。冷たい空気、強い香水、整髪料、タバコの臭いなどに過敏に反応する。避けようと思って避けられるものではないかもしれないが、遠ざけることだ。異物の刺激によって副交感神経が刺激されるとマスト細胞が活発になり、鼻水の原因となるヒスタミンが放出される。逆に言えば、副交感神経の働きを抑える薬剤(抗コリン剤)や抗ヒスタミン剤を使えばそれが抑えられるのだが、緑内障や前立腺肥大に禁忌だったり、尿閉、便秘、口渇などのリスクとトレードオフであったりで使いづらい場合もある。

鼻をかみすぎない

必要以上に鼻を強くかまないことが大切。なんとなく習慣的にかんでいると鼻粘膜が荒れ、症状がかえって悪化する。適度なところでおさえておこう。テトラヒドロゾリンやナファゾリンなど交感神経刺激薬(血管収縮薬)の連用でも、使用後の反動で血管が拡張して帰って鼻づまりが悪化することがあるので注意が必要である。因みにその場合の対処は薬剤の中止だ。

炎症反応を緩和する食材・栄養素をとる

青魚に含まれる油分(オメガ3系脂肪酸と呼ばれたりする)が炎症やアレルギーを緩和するとされている。サプリメントでも質の高いものであれば検討に値する。処方箋医薬品であればエパデール、ロトリガなどがあるが、高脂血症への適応症しかなくアレルギー症状には通常処方されないし、これらは急性症状に対して有意な効果が期待できるわけでもない。また、ビタミンEやCで鼻炎が改善するか試験が行われているが、こちらも有意な差が出ていない(出典; Ann Allergy Asthma Immunol. 2004 Jun;92(6):654-8.Ann Allergy Asthma Immunol. 2006 Jan;96(1):45-50.Ear Nose Throat J 1991 Jan;70(1):54 )。もちろん、とって悪いということではないが。因みに、炎症反応の後半部分で作用するのが抗ヒスタミン剤やロイコトリエン拮抗薬などであるが、抗ヒスタミン剤については別途解説しよう。

花粉の飛ぶ時間を知る

観測する場所によって多少の差はあるが、花粉の飛ぶ時間帯には1日のうちに昼前後と日没後とピークが2回ある。時間帯でいうと、11-14時と17-20時くらい。可能であれば、このピークタイムは外出を避けるのが得策だ。もちろん、その日の気象条件や季節によって変わる。
参考;環境省 環境保健マニュアル

花粉の多い日を知る

例えばスギ花粉は飛散が始まってから7〜10日後くらいから量が多くなる。その後4週間程度が花粉の多い時期に当たり、この期間内に次のような天気になると花粉が特に多くなる。
・晴れて、気温が高い日
・空気が乾燥して、風が強い日 春一番には特に注意
・雨上がりの翌日や気温の高い日が2~3日続いたあと
こうした日もなるべく外出を避けるとか防御態勢を整えるとか対策が望ましい。
参考;環境省 環境保健マニュアル

腸内環境を整える

アレルギーは腸から起こるという説がある。これは多くの書籍でも語られている。カゼイ菌や発酵乳の摂取によりアレルギー性鼻炎が改善したとするランダム化比較試験はいくつかある(例;Pediatr Res 2007 Aug;62(2):215Int J Food Microbiol 2009 Jan 15;128(3):429)。ただし必ずしも大きな効果が期待できるわけではない。しかし試して損はないかと思う。

色々と紹介してきた。必ずしも劇的な効果が期待できる対策とまではいえないが、複合して対策していけば症状緩和に寄与できると思う。春の季節を快適に乗り切るべくできることからしていこう。

花粉症に関する記事、他にこんな記事もあります。

 

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