【花粉症】妊婦、授乳婦、小児、運転機会の有無 様々な条件下における花粉症治療薬の使い分け

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花粉症の治療薬を服用するにおいても、様々な方が飲むわけなので特に注意が必要な属性の方について何が使えるのかをまとめる。抗ヒスタミン剤は、運転機会の有無、妊娠、授乳、小児、緑内障、前立腺肥大など服用者の属性によって使い分けが大切になる。

運転や危険な作業に従事している


上図にある非鎮静性のものを選択する。この図の元論文の著者が、のちにレボセチリジン(ザイザル)の数値を8.1%と報告し、およそエピナスチンと同程度のH1受容体占拠率であると報告している。そういう訳で、フェキソフェナジンが最も良いだろう。プラセボと眠気やインペアードパフォーマンスの程度は変わらなかったとする試験もある。レボセチリジンも良い。ロラタジンやデスロラタジンは症状改善スコアがそれらにやや劣るとする研究があるが、副作用が少なく使いやすい。

妊娠している

基本的に添付文書を参照しても、どの薬剤も「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること」としか書かれていない。僕がよく参考にしているのは「薬物治療コンサルテーション 妊娠と授乳(伊藤真也、村島温子編集)」という書籍であるが、同書籍では多くの抗ヒスタミン剤で妊婦に対する疫学研究が存在していないため評価は難しいとしている。ジルテックとクラリチンに関しては先天性奇形の増加や、生産率、出生児体重、在胎週数に差は認められなかったとされている報告があり安全に使えるものと思われる。そして、ザイザルとデザレックスはそれらの光学分割したものであり、基本的に代謝産物が同じなわけだから同様に安全と考えらえる。ただし、他の第二世代抗ヒスタミン剤がダメということではなく、単にデータがあるかないかという理由である。

授乳中である

乳汁中への移行性が検討されたものは、ロラタジンがあるが移行はわずかであり基本的に使用は問題ないと考えられている。「薬物治療コンサルテーション 妊娠と授乳(伊藤真也、村島温子編集)」によればアレグラ、ディレグラ、ジルテック、ザイザル、クラリチン、デザレックスは安全とカテゴライズされている。他はデータ不足でなんとも言えない。

小児

小さなお子さんだと何を使って良いものか悩まれる方も多い。小児に使うことができる製剤も増加している。6ヶ月以上で使用可のものがザジテン、アレグラ、ザイザル、2歳以上ならジルテック、アレロック、3歳以上ならアレジオン、クラリチンなど適応症がある製剤が揃っている。効果の側面にフォーカスすると、セチリジンがロラタジンよりも鼻炎症状の改善効果がよく、フェキソフェナジンもロラタジンより症状改善スコアが良い(J Allergy Clin Immunol 1996 Feb;97(2):617,Clin Exp Allergy 2000 Jun;30(6):891)。

 

【参考文献】
主に以下の書籍及び文献を参考とした
DynaMed Plus Allergic rhinitis (2017/2/20)
Drug Class Review: Newer Antihistamines: Final Report Update 2
薬物治療コンサルテーション 妊娠と授乳(伊藤真也、村島温子編集)

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