Q,止血剤のトランサミンと血栓予防のワーファリンは一緒に飲んでも良いのですか

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血を止める薬と出血をさせやすくする薬を一緒に飲んで良いのかという質問である。

答えは、(恐らく)問題ない。

この質問に回答するには、薬理的な作用を説明する必要がある。

トランサミン(トラネキサム酸)はプラスミン(出血、炎症、アレルギーを引き起こす物質)
の作用を阻害する薬である(抗線溶薬という)。

この薬には主に次の4つの作用がある。

1、止血作用
アドナ(別のタイプの止血剤)との併用で、手術後に使われる事が多い

2、抗炎症作用
耳鼻咽喉科で、喉の炎症を沈め、痛みをやわらげる目的での処方が多い。
鼻血に対しても処方される。数日〜2週間程度

3、抗アレルギー作用
抗ヒスタミン薬などの痒み止めとともに皮膚科から処方される

4、その他
しみ、肝斑(かんぱん)に使う。ビタミンCとの併用で長期間服用される

さて、薬の作用の説明が終わったところで本題である
ワーファリンとトランサミンの併用の可否について。

トランサミンの止血作用というのは、
血を固まらせる作用ではなく、固まった血を溶かさないようにするものである。
つまり、血栓(血の塊)があればそれを溶かさないように作用するが、
新たに血栓を作り出す作用はない。

つまり薬理作用から類推すると
ワーファリンを服用していれば、(理屈上は)血栓ができないので、
トランサミンの影響はないと言える可能性が高いのである。

両薬剤の添付文書を見ても、併用禁忌にも併用注意にもなっていない。
つまり一緒に飲んでも良いということになる。

では血栓ができてしまったケースではどうなのか。
それを溶かす作用がトランサミンにより阻害されてしまうので、
影響の可能性がないわけではないだろう。
だが、短期使用ならまず問題ないと回答する。

治療上、トランサミンの重要性が低いケースなら慎重を期して敢えて一緒に
使うまではしない というのでも良いだろう。

まず、問題はないということにはなるが、
4のようなケースで長期に渡ってトランサミンを服用されていて気になるというのであれば
念の為、医師に相談してみても良いだろう。

OKと言われるとは思うが。

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