内視鏡手術、抜歯、白内障手術における抗血栓薬の中止時期

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始めてきた方は「このブログを通じて医療従事者と患者さんに伝えたい想い」をお読みください。

血栓予防の薬、いわゆる「血液サラサラの薬」は鼻血、歯茎からの出血、
内出血などの出血傾向に注意が必要である。

外的なものならまだ良いのだが、内臓などで出血すると問題だ。

とりわけ注意が必要なシーンが手術や抜歯である。
出血を伴う処置の前には、血栓予防薬を中止することがある。

以下にそのような薬をまとめていく。

▼術前休薬する薬剤
バファリンやパナルジンは血小板に対して不可逆的作用を示す。
つまり、血小板が死滅するまで凝集性が回復しない。

したがって血小板凝集抑制作用の持続期間は血小板の寿命である10日前後に依存する。

一方プレタールなどは血小板に対し可逆的に作用するため、
効果は概ね薬物の血中濃度推移と一致する。

そうした条件を踏まえて、定められている各血栓予防薬の
大まかな休薬期間を以下に示す。括弧内が商品名。

アスピリン(バファリン81mg、バイアスピリン) 7~10日
塩酸チクロジピン(パナルジン) 7~10日(米国添付文書では10〜14日)
イコサペント酸エチル(エパデール) 7~10日
ジピリダモール(ペルサンチン、アンギナール) 1~2日
シロスタゾール(プレタール) 2~4日
ベラプロストナトリウム(プロサイリン、ドルナー) 1〜2日 半減期8時間
サルポグレラート(アンプラーグ) 1〜2日 半減期12時間
リマプロストアルファデクス(オパルモン、プロレナール) 1日 半減期3時間
ワーファリン 3~5日、但しPT-INRやトロンボテストで確認
ダビガトラン(プラザキサ)24時間〜2日間
イグザレルト(リバーロキサバン)24時間〜2日間
エリキュース(アピキサバン)2〜4日間
リクシアナ(エドキサバン)24時間

休薬期間中に血栓が出来るのを予防するために、
徐々に休薬期間が短い薬剤に切り替えていく手法もある。

▼休薬する際の注意点
元々血栓を予防するために飲んでいるのだから、休めば脳梗塞など塞栓性疾患を
おこす確率が当然上がる。

ワーファリン休薬→1%の患者で塞栓性合併症を発症し、
うち80%死亡するという研究がある。
一度合併症が起こると侮れないので注意が必要である。

▼休薬が望ましい場合とそうでない場合
ワーファリンや抗血小板薬服用下でも適切にコントロールされていれば
十分止血可能とする論文は多く、経験的にそうであろうという医師や歯科医師は多い。

日本循環器学会の循環器疾患における抗凝固・血小板療法におけるガイドラインでは、
抜歯や体表など止血対応が容易な小手術ではワーファリン、
抗血小板薬内服下で行うことが望ましいとされている。

大手術、内視鏡生検、切除、ペースメーカ植込みなどは中止が望ましい。

抜歯は、麻酔薬など止血作用のある薬剤を入れながら
処置することが多かったり出血しても止血剤で対処できるという
理由から血栓予防薬を飲んだまま行うことも多いようである。

もちろん処置する医師や歯科医師の判断には依ると思う。

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