産業の成長をけん引する新薬たち

Pocket
LINEで送る

始めてきた方は「このブログを通じて医療従事者と患者さんに伝えたい想い」をお読みください。

経済誌を毎週購読しているのだが、がんやC型肝炎の治療薬が
発売されてからというもの関連銘柄に買いが入り
株価が急上昇しているという記事を良くみかける。

例えば、2014年に小野薬品工業と米ブリストルマイヤーズスクイブは
皮膚がん治療薬「オプジーボ」を発売した。

人間が本来もっている免疫を生かしてがん細胞を押さえ込む
免疫療法と呼ばれるものだ。
本当に今までの抗がん剤と比しても全く新しい機序である。

作用機序から類推するに他の癌にも効くのだろうから
今後、他の癌に対しても適用が追加になると思われる。

手術、抗がん剤、放射線に続く第4の矢として注目を浴びている。

オプジーボは15年3月に米国でも肺がん治療薬として
承認を受け、9月には卵巣がんに効果があると臨床試験で確認された。

がん細胞が体内の正常な細胞から生じるように、
腫瘍関連抗原が正常な細胞に発現する事もある。

がん免疫療法により免疫監視機構を活性化する事で
がん細胞だけでなく正常な細胞も攻撃してしまう可能性がある。

つまり副作用として自己免疫疾患の発症や増悪が考えられる。
また、その作用機序から併用できない抗がん剤がとても多い。

とはいえ、免疫療法は将来がん治療において
重要なポジションを占めるだろうと思う。

もう1つの例は
肝臓がんの原因となるC型肝炎の特効薬として
2015年9月に承認されたギリアドサイエンシズのハーボニー。

157名の患者を対象とした国内臨床試験で
12週間のみ続けると全ての人でウイルスが消えた。

1錠8万円という破格の値段も効き目の高さゆえとされている。

その承認試験だが、
「ウイルスの陰性化」を主目的とした試験で、
確かにその目的は成し遂げられた。

C型肝炎ウイルスによる肝障害の進展が阻止されることを
大きく期待できる。

しかし、果たして寿命延長を成し遂げられるかは
検討されておらず今後長期予後の検討が待たれる。

肝臓がんへの進展を抑えるために使う薬だが、
1錠8万円のインパクトは大きい。

C型肝炎の患者数はおよそ130〜240万人と推定されているが、
薬価×治療日数(8週)で計算すると軽く1人あたりの治療で500万円はくだらない。

これに推定患者数をかければ、7〜12兆円。
周辺費用を含めれば上記+1兆円ほどであろう。

なんと、これのみで年間の総薬剤関連費用にも匹敵する
(実際には患者全員が使うわけではない)。
ギリアドの株価が上がったはずである。

もちろん、その費用のほとんどは、公費財源から賄われる。

副作用、価格、寿命延長の証明が
まだされていない点を踏まえると画期的と言ってよいものか、
正直よくわからない。

他で医療費頑張って削ってもなんぼのもんじゃいってレベルだな。
もちろん、それはそれとして大切なのだけど。

他にも色々開発中新薬で気になるものはあるが、
今日はこんなところで。

それぞれの薬剤は気が向いたら詳しく解説をするとするか。

↓ ↓ ↓この記事に共感した、面白かったらこちらをクリック!
dqranking  dqmura

 ご案内

講演、取材についてご相談、お申込み

薬についてのご相談

薬局のお悩みについてご相談

↑トップページに戻る

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

Translate:

アーカイブ

ar

おすすめメディア集

hymkbanner

セールスが苦手だからこそ、出来る!作れる!売り込まないセールス設計とは、お客様から選んでいただける体制を作れればいい。その体制は、あなたのビジネスの「強さ」と「違い」を作り出し、活かすことで構築できる。その構築方法をお伝えしています。

ファーマシストフロンティア

私も連載している人気マガジン。広告によって編集内容が左右される従来の雑誌とは一線を画し、実相を探求したウェブマガジン。必要とされる薬剤師になるための必読書、それが『ファーマシストフロンティア』です。

お問い合わせ

インバウンド003

facebookページ(いいねを押していただけると励みになります!)

PAGE TOP
Translate »