Q,フッ化物洗口液を飲み込んでも大丈夫でしょうか?

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始めてきた方は「このブログを通じて医療従事者と患者さんに伝えたい想い」をお読みください。

こういううがい薬は飲み込んでしまう方が多い。そして、フッ化物は危ないという迷信(?)が流布している。そもそもうがいして吐き出した後に、微量に残ったもので影響はないばかりか、仮に吐き出さずに誤って飲み込んだとしても余程の量でなければ、毒性量には至ることは考えられない。従って、こうした問合せや質問を受けても特になにもせずに経過観察で大丈夫ではないでしょうか。と回答している。

フッ化物は虫歯予防効果が高い成分とされている。2015年9月には市販薬として初めてフッ化物洗口液が発売され(商品名エフコート)、なかなかホットな話題なのかもしれない。エフコートにはフッ化物が1ml中に0.5mg(225ppm)配合されている。これは医療用ではもっとも薄い濃度で、1日1回洗口する毎日法で使われる。フッ化物洗口を行うことで、虫歯の発生本数が半減するとも言われている。

世界保険機構(WHO)の見解は、フッ化物洗口液は6歳未満に推奨しないとしているが、これは欧米の状況を踏まえたもので日本とは事情が異なってくる。欧米では全身応用といい、フッ化物を水道水やサプリメント、食塩などで日常的に摂取することにより虫歯予防対策をしているためである。

•フッ化物の毒性について

フッ化物で急性中毒を起こす量は体重1kgあたり2mgといわれている。仮に体重10kgの幼児が洗口液1回分の全量(7ml)を飲み込んだとしても中毒量の1/6程度にしかならない計算である。そもそも飲み込む前提のものではないのだが。

因みに、フッ化物入りの歯磨き粉であれば、仮に体重が約20kgの6歳児なら歯磨き剤のチューブ(950ppm 60g)を1.7本をラッパ飲みしなければ中毒を起こせず、60kgの大人であれば5本ほど一気飲みしなければならない計算になるようである(フッ素以前に他の成分で具合を悪くしそうだ)。

慢性中毒として歯のフッ素症(斑状歯)が挙げられるが、これは歯のエナメル質が形成される6歳以前に過量のフッ化物を毎日飲んだ場合に生じるものなので、基本的にあり得ないことと言って良いレベルである。

日本人が飲食物から摂取するフッ素量は1日あたり1~3mgとされているが、フッ化物洗口液で口に残る量は約0.2mg。誤差の範囲内である。基本的に上述したように安全性は十分確立されていると捉えて差し支えないだろうと思う。

また、詰め物など金属の腐食作用がないかという懸念をもたれる方がいるが、洗口液のフッ化物イオン濃度はとても低いので金属を腐食させることはまずない。ただし、チタン合金にはわずかな反応性があるようである。しかしながら、チタンを腐食するほどの力は全くなくチタン合金を使っていたとしてもフッ化物洗口液を使って良いとして日本口腔衛生学会は声明を出している。

フッ化物に関する考察として僕が感銘を受けたブログを紹介しておこう。
今回の記事を書くにあたり一部参考にさせて頂いた。

ふくしげ歯科医院 院長ブログ
http://www.fukushige-dc.com/dcblog/?p=1128
ここまでものごとを調べ、論理的に文章をかけるこの力量に尊敬の念を禁じ得ない。

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