期限は古い物から使おう

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始めてきた方は「このブログを通じて医療従事者と患者さんに伝えたい想い」をお読みください。

薬局で極端に期限の新しいものを要求してくる患者が稀に来る。最低2年は期限が欲しいとか。ひどい場合だと、問屋にもないような新しい期限のものを要求してくる患者がいる。理由を聞くと「頓服の薬で、たまにしか使わないから」とか、「保険だから予め沢山もらっておいて時間をかけて使っていこう」とか、そういうことだったりする。

以前、本当に極端な人がいてとても安い狭心症発作用の頓服薬を10錠だけの処方で、薬局や卸の在庫にすらない新しい期限のものを要求されたことがある。保険請求分を含めても数百円にしかならない処方である。

何故かと聞くと、「発作がほとんど出なくて2、3年以上使わないこともあるから」という。それで、今ある期限以上のものは対応できないなどというと「調剤拒否か」などと恫喝してきたものだから手に負えなかった。

商売という側面からすれば、そんな人に対応する時間の損失の方が、その処方箋で得る利益よりも遥かにマイナスだ。それに、そんなに発作がでないなら薬はいらないのでは。などという突っ込みは胸にしまったまま対応するのだが。

僕は必要以上に新しい期限を要求する人に仕事上対応はするが、
本音を言えば好ましいとは思っていない。

ここで、僕が松坂屋のデパ地下で夕飯の買い物をしていた時のエピソードを紹介しよう。つい昨日のことである。母親が子連れで買い物をしているという、なんてことのない風景を見かけたときのことだ。

母親は牛乳の棚をみている子供に言った。
「期限を気にしてかごに入れてね。後ろの方からとるんだよ」。

そう、これは案外当たり前に行われていることなのかもしれない。

しかし僕は、こうした光景をみて言いしれない残念な気持ちになった。何故かとおもいを馳せて言語化してみると、そこには「自分さえ良ければ」という考えが透けて見える上に、それを子供に教えている という側面が見えてきた。

実は僕自身、このことで以前妻と少し議論になったことがある。スーパーに行った時に、妻が奥にある期限の新しい豆乳をとろうとした時のこと。僕は「どうせ期限内に飲み終わるのだから手前の古いので良いんじゃない」と言った。妻は「新しい方が良いに決まっているじゃない」と言う。そう相手は間違ってはいない。のだが腑に落ちない。その時はうまく説明できなかったが、後から上記のような話をして互いに理解し合うに至った。

お金の使い方に関しては時々考えるのだが、同じ使い方ならなるべく沢山の人が喜ぶように使うのが良いだろうと思う。従って、僕は自分にとって必要十分な期限があれば、いつも一番前からとる。古い物が残れば、捨てることになる。それを作った人、お店の人、不良在庫で利益が減る経営者など沢山の人が悲しむ気がするのである。考え過ぎと言われればそれまでだし、
ただのエゴかもしれないが、それは世の中の流れを悪くする行為に他ならないと考えている。薬の世界でも同様である。

そして、悪くした流れは自分に帰ってくるのではという根拠のない思い込みがある。お金を擬人化してたまに考えるが、気持ちの良い使い方をする人の財布に帰りたくなるんじゃないだろうか。それに、見えなくとも気持ちのよいお金の使い方をしてくれる人になら、より良いサービスを提供したくなるものではないだろうか。

尊大な態度で良いサービスだけを要求する人は本当に、最終的に相手にされなくなる。

こうした問題患者の履歴に何と書かれているか裏事情を明かそう。
「対応注意!!過剰な要求に対しては毅然として断ること」

こういう履歴をみた次の担当がどうするか。他のことでも、当然警戒してコミュニケーションをとる。すると十分に会話ができず、適切なアドバイスができないという結果になりがちである。しかし、蒔いた種はどこからか。

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