抗がん剤治療の制吐ガイドライン

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始めてきた方は「このブログを通じて医療従事者と患者さんに伝えたい想い」をお読みください。

抗がん剤治療において特に大切なのが、吐き気を制御することである。これができないと治療が継続できなくなる。抗がん剤によって吐き気が起こるメカニズムは次の通り。
悪心メカニズム
抗がん剤吐き気機序
出典 日本癌治療学会 がん診療ガイドライン
抗がん剤による吐き気はその起こる時期によって3つに大別される。その発現時期と原因、対応薬剤は次の通り。
悪心分類
予測性嘔吐といって、抗がん剤を打つ前から治療への不安によって吐き気を起こすことがある。そうした状況を招かないためにも、毎回きっちり吐き気を抑えることが大切である。仮にそうなった場合抗不安薬が併用されることもある。吐き気が起こる時間推移を下図に示す。
抗がん剤_吐き気イメージ
〈表と図の補足〉
・プリンペラン等のレスキューの吐き気止めは自己判断で調節したりする
・アロキシはT1/2=40時間と長く、従来の薬では有効性が確立していなかった遅発性嘔吐にも効果が高い
・イメンド、デカドロン、抗不安薬等は院外処方される。地域薬局の薬剤師はそうした処方があった場合、
 院内で抗がん剤と制吐剤が点滴されていることを踏まえて飲み合わせの確認や説明をすることが大事かと思う。

この制吐療法は、ガイドラインにより一定のパターンが定められている。がん関連ガイドラインを作成している代表的な学会の推奨を以下にまとめる。吐き気を催すリスクの程度によって少し内容が変わってくる。因みにNCCNとかASCOなどは世界的に有名な学会であり、がん治療に関わる人はおさえておいた方が良い情報源の1つである。
高度催吐リスク
中等度催吐リスク
催吐性リスクが高度か中等度かによって制吐剤がかわるのだが、吐き気を催しやすい抗がん剤というのも日本がん治療学会のガイドラインにまとめられている。ガイドラインの表を引用改変して下表を作成した。
抗がん剤催吐リスク分類
抗がん剤の吐き気の程度によって、適切な吐き気止めが使われるようにガイドラインに明確に定められている。こうしたガイドラインに従った制吐管理で患者さんの吐き気が有意に抑えられるという報告( Ann Oncol (2012)23(8):1986 ) もある。こうして状態を保ちながら、普段通りの生活をしてもらいつつ治療を進められるようになってきている。

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  1. 2016年 2月 06日

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